製造
2024/12/06
パナソニックと共に、より省エネで快適な室温を実現する空調機の温度制御を研究
パナソニック株式会社
- 価値創造
- 研究開発
- 共同研究
- DS学部
- 連携協定あり
「中身がわかるモデル」を活かして、温熱環境の悪化と温度設定操作の関係を探求
空調機器の省エネ機能には、設定温度を一定時間で戻す機能やスケジュール運転機能などのリモコン制御、空調機の能力を強制的に下げる制御などがありますが、利用者の快適性を配慮できていないことが課題でした。パナソニック株式会社では、業界で初めて利用者のリモコンの温度設定操作をAIで学習することで、省エネ可能な温度設定にAIが自動で制御し、快適を犠牲にしない省エネを実現しました。6月~9月の夏季期間で実際の物販店舗に導入して検証した結果、設定温度を一定時間で戻すリモコン制御と比べて、約20%の消費電力削減効果がありました。
本共同研究の目標は、利用者の温度設定操作を学習するモデルについて更に高精度化することで、利用者の快適性を損なわないぎりぎりの温度設定を可能とし、さらなる省エネ性向上を実現することです。滋賀大学で培ってきた非線形状態空間モデリング技術とパナソニックが保有する さまざまな施設の温熱環境に関するドメイン知識を融合することで、精度向上をめざします。 また、状態空間モデルは「中身の分かるモデル」であることを活かして、温熱環境の悪化が温度設定操作につながるメカニズムを明らかにし、温度制御にとどまらず さまざまな観点から快適を犠牲にしない省エネを めざしていきます。
専門領域キーワード | AI学習、消費電力削減、非線形状態空間モデリング |
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