数理・データサイエンス・AI教育強化の全国展開近畿ブロック公開シンポジウムを開催
2024年2月19日、数理・データサイエンス・AI教育強化の全国展開近畿ブロックシンポジウムとして、滋賀大学主催で数理・データサイエンス・AI教育FDシンポジウム「人文・社会科学系における数理・データサイエンス・AI教育」を開催いたしました。今回のシンポジウムでは5人の先生方からご講演いただき、約150人がオンラインにて参加しました。
はじめに、本学データサイエンス学部の椎名洋学部長より開式の辞が述べられ、続いて講演「人文・社会科学系モデルシラバスについて」にて、本学データサイエンス学部の姫野准教授より現在ほぼ作成が完了している人文・社会学系学部のモデルシラバスが紹介されました。これは、文部科学省始め、様々な大学関係者の協力の下、数理・データサイエンス・AI教育強化拠点コンソーシアムの人文・社会科学系の特定分野会議がとりまとめたものです。その後に、人文科学・教育学・社会科学の特定分野校の4大学(お茶の水女子大学、琉球大学、和歌山大学、金沢大学)から、それぞれの学生を意識したデータサイエンス教育の実践例を紹介していただきました。
お茶の水女子大学からは、文理融合AI・データサイエンスセンターの伊藤貴之センター長と矢野緑里特任アソシエイトフェローより、「ジェンダーギャップを題材としたデータサイエンスセミナー事例」と題し、ご講演いただきました。ジェンダード・イノベーションのプロセスはデータサイエンスの教育概念につながるものであり、お茶の水女子大学の具体的な取り組みとして、採用にひそむジェンダーギャップを分析できる2種類のアプリ開発やアプリを用いたデータサイエンスセミナーの開催が紹介されました。
琉球大学からは、国際地域創造学部の山田健太准教授より「琉球大学国際地域創造学部におけるデータサイエンス教育の普及と展開」と題し、国際地域創造学部のデータサイエンス教育の事例に基づき、データサイエンス科目の「設計」「実績」「評価」について説明されました。
和歌山大学からは、経済学部の三浦貴弘特任講師より、「因果と相関の違いを教えることの難しさ:和歌山大学「因果推論A」を振り返って」と題し、社会科学系学生への数理・データサイエンス教育の教授方法等について、講義の振り返りを交えて今後の課題を共有いただきました。
金沢大学からは、融合研究域融合科学系の藤生慎准教授より、「観光DX・PBL演習の実践と課題」と題し、ご講演いただきました。スマートウォッチからの取得データを用いた観光DXなど、様々な取り組み事例が紹介されました。
最後に、滋賀大学 データサイエンス・AIイノベーション研究推進センターの笛田薫センター長より閉式の辞が述べられ、盛会のうちに終わりました。