国際会議 ProMAC2025 に本学・深谷良治教授が参加
2025年11月26日から28日にかけて、英国ロンドンで開催されたプロジェクト管理に関する国際会議 ProMAC2025(Project Management Conference) に、データサイエンス・AIイノベーション推進センターの 深谷良治教授 が参加しました。
本会議は The Society of Project Management(SPM) が主催し、今回は IPMA Global Project Profession Forum (PPF) との併催として行われました。
今年の会議には、10か国から約330名が参加し、国際色豊かな議論が展開されました。
ProMAC2025の概要
ProMACは、学術研究と実務の双方から「プロジェクト管理」を多角的に議論する国際会議です。研究者、プロジェクトマネジャー、企業の実務担当者などが参加し、プロジェクト管理に関する最新のグローバル動向や課題を共有する場となっています。
近年注目される生成AIの急速な普及を受け、AI時代におけるプロジェクト管理の在り方についても多面的な議論が行われました。イギリス、欧州、アジア、そして日本からの参加者が集まり、国際的な視点から意見交換が活発に行われました。
NTTデータとの共同研究成果を発表
発表セッションでは、NTTデータと本学との共同研究成果として、RFP(提案依頼書)診断の効率化と精度向上を目指した生成AI活用の取り組みが紹介されました。
本発表は NTTデータの若手エンジニアが登壇して実施し、研究の背景・方法・システム実装のプロセスなどが説明されました。
発表後の Q&Aセッションでは深谷教授が補足説明を行い、研究の技術的意義や学術的な観点からの位置づけについて参加者からの質問に応じました。
本研究では、従来の専門家による視点に加えて 大規模言語モデル(LLM) を用いてRFP内容を解析する手法を開発し、さらに一般にPoC(概念実証)にとどまりがちな試みを超えて、実際のRFP診断業務のプロセスにポータルサイトとして実装した点が高く評価されました。会議では他にもAI活用のトライアルが報告されましたが、実業務への実装まで至っている例は本研究のみであり、参加者から大きな注目を集めました。
若手技術者・大学院生とのワークショップ
会期中には、若手技術者とUCL(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)の大学院生によるワークショップも開催され、「AI時代にプロジェクトマネジャーはどう進化すべきか」をテーマに活発な議論が行われました。
今回の参加を通じて、本学とNTTデータによる共同研究は、AI時代のプロジェクト管理における新たな可能性を示す実践的な成果として国際的にも高く評価されました。
本学は今後も、産学連携を通じてデータサイエンスおよびAI活用に関する研究・教育をさらに推進してまいります。

