お知らせ

総務省統計研究研修所と共催「令和7年度教育関係者向けセミナー」を開催

 2025年8月5日、「令和7年度教育関係者向けセミナー」を総務省統計研究研修所との共催で開催しました。
 本セミナーは、高校や教育委員会などの教育関係者を対象に、2017年から毎年夏に開催しており、今回はオンラインで、全国の高校教員を中心に約20名が参加されました。
データサイエンスに関するリテラシーの向上や、データサイエンスを用いた授業デザインをテーマに、講義や演習により統計指導のスキルを磨いてもらうことを目的に行っているものです。

 セミナーの午前の部には、本学データサイエンス学部の奥村太一准教授が登壇しました。
 「データサイエンスの現状とその基礎」と題した講義の前半では、リテラシー+(プラス)の認定を受けた「滋賀大学数理・データサイエンス・AI教育プログラム」や昨今注目されているChatGPTなど生成AIに関する最近のトピックスを紹介しながら、「データサイエンスとは、統計学と情報学をもとに、データを活用して価値創造を図る」という定義に基づきわかりやすく説明が行われました。また、データサイエンスのビジネスへの活用、エビデンス重視の動向、倫理的・法的・社会的課題(ELSI)等のほか、データサイエンスを担える人材育成の必要性についても取り扱われました。後半では、データ分析の仕組みや基礎的な分析手法について、PythonやGoogle Colaboratoryを用いて公開されているデータセットを扱う実践的な説明が行われました。

 午後の部は、芝浦工業大学工学部の塩澤友樹准教授から、「高校向けの統計指導のポイント」と題して、統計・データサイエンス教育の動向と教育課程における全体像、統計・データサイエンスの学習指導の留意点と教材・授業実践の紹介について説明が行われました。仮説検定の考え方や指導上の留意点に関して学校での教育現場を意識した解説が行われたほか、SSDSE(教育用標準データセット)、RESAS(地域経済分析システム)、なるほど統計学園など様々なオンライン教材、システム等の紹介が行われました。
 後半パートでは、参加者が4グループに分かれ情報交換を行いました。本研修の振り返りを行ったうえで、参加者同士で自らが日々の業務でかかえる課題の共有や授業実践を意識した取り組みに関する意見交換が行われました。その後全体で各グループの代表者が発表を行い、講師への活発な質疑応答が行われました。

午前の部の講師:滋賀大学データサイエンス学部 奥村太一准教授
午後の部の講師:芝浦工業大学工学部 塩澤友樹准教授

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