お知らせ

第162回 データサイエンスセミナー 開催報告

 2024年6月3日、「無邪気で危険なデータサイエンティストたち」をテーマにしたデータサイエンスセミナーを開催しました。今回のセミナーには、学内の教員や学生に加え、滋賀大学データサイエンス連携コンソーシアムの企業の方々も参加し、100名を超える参加者が受講しました。

 セミナーではまず、滋賀大学特任教授であり、SBI金融経済研究所チーフエコノミストの増島稔氏が登壇しました。増島氏は、日本の行政機関におけるEBPM(証拠に基づく政策立案)の取り組みについて、その実情をお話しされました。内閣府での経験を踏まえ、因果推論の限界やデータの限界、人材の限界といった課題を提示し、自治体と共同研究を行っている教員を含めた参加者と共に、ロジックモデルやエビデンス構築について議論を交わしました。

 続いて、みずほリサーチ&テクノロジーズ取締役会長の米井公治氏が登壇し、データサイエンティストと企業におけるデータ活用について、具体的な事例を交えて紹介しました。みずほフィナンシャルグループCIOとしての経験を踏まえ、金融機関におけるデータ活用の課題、特にデータガバナンスやデータ戦略の重要性について触れました。また、「データサイエンティストと7人の敵」というテーマで、企業におけるデータサイエンティストが直面する現実について赤裸々に語り、学生や企業人を交えた活発な意見交換が行われました。

 今回のセミナーは、行政機関や企業においてデータサイエンティストがどのように活躍できるかを考察する上で非常に有意義な機会となりました。

左から米井公治氏、増島稔氏、深谷センター長

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