センターについてAbout
先端因果推論特別研究チーム
2025年に先端研究部門に設立された「先端因果推論特別研究チーム」では、因果AIと予防統合科学を中核に据え、基盤理論の高度化から応用研究の展開、さらに社会課題の解決に至る体系的な研究を推進しています。
研究テーマ
〈 因果AIの基盤理論研究 〉
- 信頼されるAIと因果推論
- 因果デジタルツイン
- 生成AIと因果推論
- 因果推論と哲学
〈 因果AIによる課題解決型研究 〉
- 因果推論と医学
- 因果推論と創薬科学
- 因果推論と材料探索
- 因果推論と社会科学
『因果推論』による予防統合科学〜「経験と勘」から『因果』を明確にした効果的意思決定社会へ~

予防統合科学(Preventive Integrated Science)とは、さまざまな社会課題が解決困難なほどに悪化しないよう、DS・AIを基盤に諸科学が結び付き、効果的に予防策を見いだすための知識体系と方法論をいいます。
ご挨拶

竹村 彰通
滋賀大学長
「因果推論の研究と応用を一層推進」
滋賀大学では2017年にデータサイエンス学部、2019年にデータサイエンス研究科を、他大学に先駆けて開設して以来、データサイエンス・AIの教育研究と社会実装をおし進めてきました。研究成果を社会実装に応用し、実装の中で社会人や大学院生を育成し、育った人材が新たな研究分野を開拓するという、好循環を築くことにより、大学と企業・自治体等のパートナーとの互恵的な発展を実現してきました。その中心となるデータサイエンス・AIイノベーション研究推進センター(DSAIC)には客員研究者等を含め100名規模の研究者が集い、我が国の大学で最大級の研究拠点となっています。特に、因果推論の分野では、この分野で我が国の第一人者である清水教授のもとに多くの研究者が集い、理論面・応用面ですでに顕著な業績をあげてきています。このたび因果推論の研究と実践をさらに強化するために、DSAICの中に先端因果推論特別研究チームを設立しました。チームの活躍に注目いただくとともに、研究・実装・人材育成の循環のさまざま側面でのご協力をたまわれば幸いです。

清水 昌平
データサイエンス・AIイノベーション研究推進センター 先端研究部門長
滋賀大学 卓越教授
「因果推論を軸に多様な理論研究を」
滋賀大学データサイエンス・AIイノベーション研究推進センター先端研究部門では、「先端因果推論特別研究チーム」を設け、因果AIと予防統合科学を柱とした研究の中核を担っています。本チームは、基盤理論の深化から応用研究、そして社会課題解決までを視野に入れ、データサイエンス・AIにおける次世代の知を築いていきます。
因果推論は、単なる相関分析を超えて、複雑な現象の背後にある因果メカニズムを解明するための方法論です。本チームは、AIの信頼性、因果デジタルツイン、生成AIとの融合、さらには哲学的基盤の探究まで、多様な理論研究を推進します。さらに、医学・創薬科学・材料科学・社会科学といった幅広い分野に応用し、因果AIの力で社会課題を予防的に解決することをめざします。
国内外の優れた研究者が集い、多彩な知の交流を通じて、新たな理論と実践を創出する拠点となることを確信しています。研究成果は教育や産官学連携にも還元し、滋賀大学が先端研究と社会実装を結ぶ拠点として発展し続けるよう、先駆的な因果推論研究を推進していきます。
先端因果推論特別研究チームの挑戦に、ぜひご注目いただき、共に未来を切り拓くパートナーとして加わっていただければ幸いです。
チームメンバー
チームリーダー
清水 昌平 | 滋賀大学 卓越教授 統計科学 |
構成員〈 因果AIの基礎理論研究 〉
大塚 淳 | 特任教授/ZEN大学 教授 科学哲学 |
黒木 学 | 特任教授/横浜国立大学 教授 統計科学 |
佐藤 俊哉 | 特任教授/統計数理研究所 特任教授 医療統計学 |
三内 顕義 | 特任准教授/京都大学 特定准教授 深層学習、大規模言語モデル |
Thong Pham | 滋賀大学 准教授 情報通信、統計科学 |
西村 正秀 | 滋賀大学 教授 哲学 |
前田 高志ニコラス | 特任准教授/学習院大学 准教授 情報学 |
森岡 博史 | 滋賀大学 准教授 情報学、機械学習 |
山本 倫生 | 特任准教授/大阪大学 准教授 統計科学 |
横山 寛 | 客員研究員/岡山大学 テニュアトラック助教 脳情報工学、情報工学 |
吉田 悠夏 | 客員研究員/横浜国立大学 博士課程後期 統計科学 |